代表取締役 藤本益男
お客様には笑って過ごして頂きたい
人情あふれる阿倍野区で独立
── 大阪の不動産はどうですか?
藤本:価格はここ4、5年、上がり続けている感じがあります。最初、マンションの値が上がり、その後、追うようにして一戸建てが上昇しました。だからなのか、買い手はあまり多くはない印象です。
ただ、2025年には「日本国際博覧会」(大阪・関西万博)が開催されます。その準備に向けて都市も様変わりして行くでしょうし、活気も出てくるでしょう。それにつれて土地や不動産の価値は上がると考えています。
── 拠点とされている阿倍野区はいかがですか?
藤本:古い長屋が新しい家に変わり、マンションが建つなど景観は変わって来ています。それでも昔から住んでいる方が多く、街に根ずく人情に変わりはありません。とても住みやすい街です。
── ストレートホーム創立以前から不動産のお仕事をされていたのですか?
藤本:大学を卒業し入社した会社で不動産事業部の配属になり、それ以降、転職はしてきましたが、一貫してマンションやビルの管理、分譲マンション、一戸建ての開発など、不動産に携わってきました。
── 不動産といっても大規模だったんですね。
藤本:そうですね。ひとつの案件が数億円です。
ただし、野球に例えると三振するかホームランを打つか、といったようなもので、不成立が多いのですが、一発当たるとデカいんです。契約ひとつ取れるとそれだけで私の年収が賄えました。社長は「数千万円以下の案件は仕事じゃない」と豪語していたほどです(笑)。
── それだけ大きなビジネスでは、やりがいはあったのではないですか?
藤本:数億円が動く大型プロジェクトに関われる醍醐味はありました。
しかし、地上げ屋騒動などもあり、多くの方の不動産業界に対するイメージは悪いものです。また、不動産業界は歩合制なので、「お客様のため」といいながら、お客様を無視して少しでも多く契約を取ろうとする営業マンもいます。生き馬の目を抜く世界で、闇を抱える部分もある。私はそのような闇を見ることがとても嫌でした。
── それで独立されたのですね。
藤本:業界のイメージが悪いのを良くしたい。微力ですが少しでも変わればいいなと思って独立しました。
納得して頂けるまでお付き合いする
── 仕事の内容を教えてください。
藤本:一般的な不動産をご紹介させて頂いての売買や、賃貸の仲介。ビルやマンションの管理の知識もあることから賃貸の管理。家屋を売買するときに必要となる建築とリフォーム。相続や任売のコンサルティング。不動産の買取・再販など、不動産に関する全般を業務としています。
── 扱いが多いのはどの領域でしょうか?
藤本:不動産の売買と賃貸の仲介がメインとなっています。そのなかで私が信念としているのは、お客様に情報提供をすることです。
── と、いうと?
藤本:こちらから「ここがいいですよ」と勧める方法もあると思うのですが、そうではなく、私はお客様に悩んで頂きたいと思っています。つまり、いくつも選択肢をご提供し、そこから選んで頂きたいんです。
例えば、「南向きがいい」とおっしゃるお客様は多くいます。その場合、どうして南向きが良いのかを伺わせて頂きます。例えば、「洗濯物を干すのに南向きが良いから」という方には「不動産での向きは、最も大きな窓などが面する方向のことをいうので、北向きでも南にベランダがあれば困ることはありませんよ。明るさでいうと角地の方が明るいですし、北東や北西は直接、日は当たりませんが、意外と反射した光が入ってきますよ」とご説明させて見て頂きます。すると「本当に明るい。こちらの方がいい」となることもあります。
つまり、今までの不動産の情報が「南向きがいい」と言い続けていたから、それを信じていた人が多いだけなんです。新築や駅近も同様です。
また、不動産を売るには、買い手が現れないと成立しません。でも、急いで売りたいこともあります。そんな時、「買い手を待って売るより安くはなりますが、買取という方法もありますよ」とご提案しています。私の方で買い取るのは負担も大きいのですが、負担だから買取という選択肢をご提案しないで隠す、ということはしたくはありません。
情報はどんどん出してあげる。最終的に結論を出すのはお客様ですが、後で「どうしてあの時、もう少し調べなかったんだろう」と後悔だけはして欲しくはないんです。
── すると、契約までに時間がかかるのでしょうか?
藤本:そういうことはありません。最初にお話しさせて頂いた時に、ヒアリングさせて頂き、一度に情報をご提供します。それもむやみに「ここはどうですか、あそこはどうですか」ではなく、お客様のご希望に合うところをご案内させて頂くスタイルです。
早ければ1軒目で決まることがありますし、長ければ2年というケースもあります。気に入るところが見つかるまでご紹介しますが、そのために、別の不動産会社で決まった、ということも。でも、私はそれがお客様にとって正解なら、それでも良いと思っています。
── 効率は悪いですよね。
藤本:効率を優先したくはありません。不動産業界では早くに契約をまとめ、たくさん稼ごうとします。それはしたくはありません。儲けを考えるより、自分の気持ちがモヤモヤする方が嫌なんです。
なので、納得して頂けるまでとことんお付き合いさせて頂きます。
── ブログでもたくさん、情報を発信されていますね。
藤本:文章が苦手なので、あまり更新が出来ていませんが、通常、不動産業者が秘密にしておきたい情報なども発信するようにしています。嘘をつかずに情報を提供することを心がけています。
メリット・デメリットを正直にご提案する
── 印象深かった案件を教えてください。
藤本:家を売りたいというのでお邪魔してみると、プールのある、テレビでも紹介されたことのあるおしゃれな家だった、ということがあります。デザインされた家で、住む人を選ぶ家でした。そのため、売るのに2年かかりました。その間、植木や雑草を整えたり、掃除したりと、出来るだけ早くに売れるよう、手入れをしていました。
── 最終的にどれくらいに売れたのですか?
藤本:2400万円くらいで売りに出したのですが、なかなか売れず1800万円くらいでようやく決まりました。その場所の相場は新築一戸建てが1800万円くらい。中古なのに新築と同じくらいにはなったので、お客様には満足して頂けました。
値段を下げるときには「反応が良くないからこの価格でどうか」とか「問い合わせがあるのでこの値段なら売れるかもしれません」「一度、下げた方が売りやすいですよ」といろいろと相談させて頂きます。
売る側は1円でも高く売りたいものです。ギリギリのラインを探りながらご提案させて頂いています。
── 相続や任売のコンサルティングもされているのですね。
藤本:両親が亡くなっての相続は、司法書士や行政書士の管轄です。しかし、不動産が絡むと、不動産を評価する必要があります。そのため、私の方に査定の依頼が来ます。
家にそのまま誰か住むのか、売却するのかという話になるのですが、ここでも「売却してご家族で分けることも出来ますが、賃貸にして毎月の家賃収入を平等に分配する方法もありますよ」と、さまざまな方法をメリット・デメリットも正直にコンサルティングさせて頂いています。
今後、少子高齢の時代で、相続や任売の案件はますます増えて行くと考えています。
── 今後の目標を教えてください。
藤本:私に関わった人には幸せになって欲しいと思っているので、その手助けができるようになることを目標としています。関わった人とは相談に来てくれるお客様はもちろん、身近な家族や仕事の仲間もです。
私のところには相談だけの人も多いんです。悩んでいることに対して情報を提供して解決できれば、それで良いと思っています。みんなが笑って過ごせるようにしたいと心がけています。
── お客様へのメッセージをお願いします。
藤本:お客様は「大手の方が安心」と考えると思うのですが、大切なのは営業担当を見極めることです。私はお客様に寄り添うことを第一と考えています。相談でもお気軽に問い合わせて頂ければと思います。
── ありがとうございました。
【会社概要】
会社名 | 株式会社ストレートホーム |
代表者 | 藤本 益男 |
創 立 | 2010年8月 |
設 立 | 2015年1月 |
所在地 |
〒545-0011 大阪市阿倍野区昭和町2-19-24 |
連絡先 |
TEL 06-6628-7717 FAX 06-6628-7716 |
免許番号 |
宅地建物取引業 大阪府知事(3)58142号 |
登録番号 |
賃貸住宅管理業 国土交通大臣(1)5807号 |
事業内容 |
不動産売買・賃貸の仲介 不動産の管理業 建築・リフォーム コンサルティング 不動産の買取 |